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深夜に読むと少し後悔する怖い話。

【都市伝説】メモ|知ると怖い話

【ホラー短編】メモ


私が大学生だった頃の話です。

ある日、安く手に入れた中古のスマホを使い始めました。特に気になることもなく、授業で使ったり、日々の予定をメモ帳に記録したりしていました。しかし、奇妙なことがすぐに起こり始めました。

最初はちょっとした違和感でした。学校から帰ると、外は暖かい春の日差しだったのに、家の中は異常に冷たかったのです。その日はたまたま冷房が効きすぎただけだと思い、深く考えませんでした。

数日後、スマホのメモ帳を見てみると、見覚えのない文字が追加されていました。

「ここに来るな」

ただそれだけです。他の誰かが入力したのかと思いましたが、自分以外にはこのスマホを使っている人はいませんでした。それでも、その時は特に疑問に思わず、何かのバグだろうと自分に言い聞かせました。

次の週末、友人たちと遊びに出かけました。帰宅すると、また部屋が冷たくなっていました。気味が悪くて、すぐにスマホをチェックしました。そして、また別のメモが増えていました。

「もうすぐ来る」

さすがに不安になり、友人に相談しました。すると、友人が言いました。

「それ、ネットで見たことあるよ。中古スマホには前の持ち主のメモが残ってることがあるって話」

それを聞いて、少し落ち着きました。

しかし、それからもメモは増えていきます。ある日は「待たせないで」と書いてありました。誰の仕業かを確かめようと、ついにそのスマホの前の持ち主を調べることにしました。掲示板を探しているうちに、衝撃的な情報を見つけました。

「このスマホの前の持ち主は不審死した。最後に残したメモは『見つけた』だった」

その夜、部屋の温度がさらに下がり、冷気が背中を這うように感じました。恐怖に駆られ、スマホを放り出そうとしましたが、手が震えて思うようにいきません。その瞬間、スマホのメモ帳が更新されました。

「今、ここにいる」

振り返ると、部屋の隅に人影がありました。ぼんやりとした輪郭だけが見え、顔ははっきりしませんが、間違いなく誰かが立っていました。それはただの影ではなく、私を見ているのです。

その瞬間、全てを悟りました。このメモは前の持ち主のものではなく、今この瞬間、私を見つめている存在からのメッセージだったのです。恐る恐るスマホを再び覗き込むと、画面には最後のメッセージが表示されていました。

「次はお前だ」

心臓が凍りつき、足がすくんで動けませんでした。そして、部屋中の電気が一斉に消え、闇の中でその存在の気配が、ますます近づいてくるのを感じました。逃げ道はもう、どこにもなかったのです。

その後、私の行方は誰にもわからなくなりました。部屋には、私のスマホだけが残されていました。画面には、最後のメモが表示されたままでした。

「終わりじゃない」


管理人の考察

この作品、やっぱり背筋が寒くなりますね。中古スマホを通じて見えない存在と繋がってしまう設定が、とても巧妙です。物語の中で徐々に積み重なる違和感が、恐怖の核心に迫る様子が見事に描かれています。

冒頭から、主人公が帰宅後に感じる「異常な冷たさ」が印象的です。心地よい春の日差しから一転、部屋の温度が急に冷え込む演出が、不穏な空気を醸し出します。この温度差が、恐怖を感じさせる象徴的な要素として機能していて、読者も自然と不安を抱くことになります。

また、メモ帳に書かれる不可解なメッセージは、主人公が体験する恐怖の具現化です。「ここに来るな」「待たせないで」といった言葉は、単なる警告ではなく、何者かの存在を示唆しています。この「何者か」という曖昧さが、読者の想像力をかき立て、恐怖を増幅させます。特に「もうすぐ来る」というメッセージは、時間が迫っていることを暗示し、緊張感を高めます。

主人公が過去の持ち主の不審死に関する情報を知るシーンでは、ストーリーの本質が明らかになります。この部分は特に重要で、過去の持ち主が残した「見つけた」というメモが、現在の主人公への警告であることが示唆されます。このリンクが加わることで、ただのホラーではなく、恐怖が人間の生死や運命に関わる深いテーマにまで広がります。

そして、主人公が「今、ここにいる」と気づく瞬間、物語は一気にクライマックスへと駆け上がります。このセリフは、ただの恐怖ではなく、彼が一体何と対峙しているのかを明確に示しています。そして、彼の運命は「次はお前だ」という凶悪なメッセージで締めくくられます。この最後のフレーズは、主人公だけでなく、読者にも向けられているようで、背筋がぞっとする恐怖を呼び起こします。

この作品から感じ取れるのは、私たちが普段使っているテクノロジーが、時として恐怖の入り口となり得るという警告です。中古のスマホ一つに、誰かの思念や過去が残っているかもしれないという考えは、現代社会における新たな恐怖の形かもしれません。最後に主人公がどこへ行ったのか、そしてそのスマホがどのような運命を辿るのかを想像するだけで、さらにゾッとさせられますね。

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